対話からはじまる支援、という考え方
――なぜ私は「提案」より「対話」を大切にしているのか
支援とは、何をすることなのだろう。
答えを示すことなのか。
それとも、一緒に考えることなのか。
私は長い間、「より良い提案をすること」が、自分の役割だと思ってきました。
会議や方針検討、あるいは研修や面談の場で、
「これが正しいはずだ」と考えて言葉を尽くしたのに、
その後の現場や相手の行動につながらなかった
――そんな経験はないでしょうか。
正解を出すことが役割だった頃
求められている要件を整理し、筋の通った選択肢を提示する。
正解だと考えられる方法を示すことが、
相手にとっても誠実な関わり方だと信じていました。
結論や施策を示すこと自体が、支援なのだと考えていた時期もあります。
大きな問題が起きることはなく、
仕事としては、うまく回っていたのだと思います。
立ち止まるようになったきっかけ
ただ、時間が経ってから、ふと立ち止まることがありました。
あのとき、もっと良い提案があったのではないか。
要望として語られた言葉の奥に、
背景や迷い、言葉にならなかった前提があったのではないか。
当時の私は、「何をするか」「どう進めるか」には目を向けていた一方で、
「なぜそれが必要なのか」を十分に問い返せていなかったのかもしれません。
対話からはじまる支援
いまは、すぐに答えを出すことよりも、一緒に考える時間を大切にしています。
相手が何を大事にしているのか。
どこで立ち止まっているのか。
まだ言葉になっていない違和感はないか。
そうしたことを対話の中で少しずつ確かめていく。
正解を示さない関わり方が、かえって相手の思考を深める場面もある。
そんな実感を持つようになりました。
このブログでは、答えを提示するよりも、考えるきっかけを残すことを大切にしています。
あなたは、相手の「考える時間」と、どんなふうに向き合っていますか。
この考え方が、現場ではどのように立ち現れるのか。
はっきりした答えを示すというより、
日々の支援の中で見えてきたことを、観察に近い形で書いた記事があります。