また、自分の歩幅で

日々の仕事に向き合っていると、知らないうちに歩く速度が上がっていることがあります。
次にやることを考え、目の前の仕事を終え、またその先へ進む。
動き続ける間にも、心に引っかかる出来事は少しずつ重なっていきます。
誰かの言葉や態度が気にかかり、何度も思い返してしまう日もあるでしょう。
前へ進んでいるつもりでも、いつの間にか自分の歩き方を見失っているのかもしれません。
仕事の歩幅は、場面によって変わります。
新しい領域へ踏み出したり、これまでとは異なる役割を引き受けたりするときには、
いつもより歩幅を広げることがあります。
一方で、目の前の課題に丁寧に向き合い、
小さく試しながら次の一歩を決める方がよい場面もあります。
大切なのは、歩幅の大小ではなく、その歩幅が今の自分に合っているかどうかです。
歩く速度にも、いくつもの選び方があります。
大きな歩幅で、ゆっくり進む。
大きな決断を、時間をかけて形にしていく歩み。
反対に、小さな歩幅のまま、足だけを速く動かすこともあります。
たくさんの仕事をこなすうちに、どこへ向かっているのかを考える余裕まで失ってしまう。
忙しく動くことと、大きく前へ進むことは、別のものです。
少し仕事から離れ、いつもとは違う時間に身を置いてみる。
すると、目の前のことに埋もれていた自分の歩みが見えてきます。
そこで見えてくるのは、速くなりすぎていた自分と、誰かの言葉に乱されていた歩調。
何かが解決したわけでも、気になっていた出来事が消えたわけでもない。
それでも、歩き方は自分で選び直せます。
そのことに気づいたとき、乱れていた歩調は少しずつ整い、
また自分の歩幅を取り戻していけるのかもしれません。
自分らしく歩くとは、いつも同じ歩幅や速度を保つことではなく、
そのときどきに歩き方を選び直していくことなのではないでしょうか。
今、自分に合う歩幅と速さで歩けていますか。