流行に乗るか、乗せられるか

新しい技術やサービス、話題の考え方。
次々と生まれる流行には、知らなかった世界へ連れ出してくれる面白さがあります。
誰かの発信に心が動いたり、何となく試したことから発見が生まれたり。
流行に乗るからこそ、出会えるものもあるでしょう。
同じ流行、その内側にある違い
けれど、流行を取り入れるときの向き合い方は、人によって、そして時によっても違います。
自分で選んで、流れに乗っているのか。
それとも、気づかないうちに流れに乗せられているのか。
例えば、新しい道具が話題になったとき。
「自分の仕事なら、どう使えるだろう」
「今の方法と、何が変わるだろう」
そんな問いを持って試すこともあれば、周囲が使っているからと手に取ることもあります。
きっかけは、どちらでもよいのだと思います。
試してみて初めて、面白さや可能性に気づくこともあるからです。
ただ、その後はどうでしょう。
使ってみて、何が役に立ったのか。
期待と違ったのは、どんなところか。
一度振り返れば、その経験は次の選択の手がかりになります。
振り返る間もなく次の流行へ向かえば、
何を求め、何を得たのかは曖昧なままかもしれません。
同じ流行に触れても、そこから何を持ち帰るかで、経験の意味は変わります。
気づかなければ、見えない差
考え、試し、確かめる。
その繰り返しの中で、自分なりの判断基準が少しずつ育っていきます。
一度では目立たない違いも、重なれば見過ごせない差になっていく。
それは、知識の多さや道具を使う速さだけでは測れないものです。
そして、さらに大きいのは、その差があることに気づいているかどうか。
自分で選んでいるつもりでも、振り返ると、
周囲の速さに歩調を合わせていただけかもしれません。
そこに気づけば、次はどうするかを考えられます。
けれど、気づかなければ、選び直すという発想さえ生まれにくいものです。
何かを変えたいときにも、似たことが起こります。
理想に向かって急ぐあまり、今の立ち位置を確かめ忘れる。
どこに差があるのか見えなければ、何から変えるかも定まりません。
その差に気づくところから、変化は始まります。
自分なりの問いを持つ
そんなとき、助けになるのが自分なりの問いです。
「なぜ、今これが注目されているのだろう」
「自分にとって、どんな意味があるのか」
「試すなら、何を確かめてみたいか」
答えがすぐに出なくても構いません。
興味の赴くままに飛び込むことも、少し離れて眺めることもできる。
試したあとに、進む方向を変えてもよいでしょう。
大切なのは、その選択を自分の手に戻せること。
新しい流れは、これからも次々とやってきます。
何に飛び込むか、何を見送るか。
選べることに気づけば、流行との付き合い方は、もっと自由で面白くなるはずです。